アレルギー治療
お子さまに多いアレルギー疾患は、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎などです。
しかも成長とともに、アレルギーの原因物質(アレルゲン)や症状が変わっていきます(アレルギーマーチ)。
アレルギーマーチ
当院では、今かかっているアレルギー疾患の治療はもちろんのこと、アレルギーを発症しないように予防したり、
発症してもできるだけ悪化しないようにしたりするなど、将来を見据えた診療を心がけています。
アレルギー相談は「予約診療」枠で行っています
アレルギー相談は、お時間をかけて症状や経過をお伺いしたいため、主に予約診療枠(月曜・木曜 14:00-15:30)で行いたいと思います。
ご都合が合わない場合は日程調整いたします。
初めてアレルギー相談をご希望される場合は、一度クリニックへお電話(052-401-3715)いただきますようお願いいたします。
アレルギー検査ができます
血液検査
血液検査は、アレルギーの診断に必須の検査ではなく、医師が必要だと判断した場合にのみ行います。
実は血液検査は、アレルギー診断の補助的な役割程度しかありません。
数値が低いのに症状が出ることもありますし、数値が高いのに症状が出ないこともあります。
そのため、検査の数値ではなく、実際にいつ、どのようなときに、どのような症状が出るのかを重視した診断を行います。
食物経口負荷試験
食物経口負荷試験は、食物アレルギーを診断するのに、一番正確な検査です。
院内で半日程度をかけながら、医師の指示・観察のもと、検査を行います。
以下のような方は、どうぞお気軽にご相談ください。
- 小さい頃症状が出てから、今もなんとなく除去を続けている
- 血液検査の結果だけで、食べ物の除去をしている
- 完全除去ではなく、少しでも食べさせたい。安全に食べられる量を知りたい
アレルギーに対する当院の考え方
食物アレルギー
食物アレルギーの治療において大切なのは、2点です。
- 原因物質を特定すること
- 原因物質をいつからどれだけ食べさせるかを判断すること
成長過程にある子どもにとって、食べ物から摂る栄養はとても大切です。
また、食べることは人生の中で大きな楽しみのひとつです。
そのため原因物質があっても完全除去をするよりも、【原因食物をどれだけ食べられるか】を考えることが栄養面からも食育面からも大切です。
血液検査でわかるのは「アレルギーの可能性があるもの」であって、たとえ数値が高くても症状が出ないものもありますし、一方で数値は低くても症状が出るものもあります。
お子さまと保護者の方が安心して食事ができるように、当院では血液検査の結果だけでなく、実際に食べてみて症状を確認する検査(食物経口負荷試験)も行っています。
この食物経口負荷試験は、当院の専用のお部屋で、医師や看護師が症状の変化を見守りながら、日帰りで行うことができます。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎の治療において大切なのは、次の2点です。
- 正しいおくすりの選択すること
- 適切で効果的なスキンケア(いつ、何を、どこに、どれだけ塗るか)
アトピー性皮膚炎は、発症時期によって、原因や症状が異なります。
今ある症状を抑えるだけでなく、発症の原因や悪化する要素をきちんと確認してから治療を開始することが大切です。
アトピー性皮膚炎は複数の原因がからんでいることが多く、毎日根気よく、何年もかけてケアを続け、治っていくことが多いです。
保湿剤やステロイド剤など、使い方などを丁寧にお伝えいたしますので、安心してご相談ください。
ぜんそく(気管支喘息)
ぜんそく(気管支喘息)の治療において大切なのは、次の2点です。
- ぜんそくかどうかを正しく診断をすること
- ぜんそくの症状にあわせたおくすり・吸入薬を選択すること
実は小児ぜんそくは、一度診察しただけで診断を下すのは難しい病気です。
気管支が細くてやわらかいので、軽い風邪でも、喘息患者さまのような呼吸音になることが多いからです。
さまざまな可能性を考えながら、適切な診断を心がけています。
アレルギー性鼻炎
鼻水、鼻づまり、くしゃみといった鼻炎症状が出るアレルギー性鼻炎と風邪は似ています。
しかし風邪の原因はウイルスで、アレルギー性鼻炎の原因は花粉やハウスダストが多いです。
舌下免疫療法
最近はスギ花粉とダニへのアレルギー体質を改善する「舌下免疫療法」が承認されています。
当院ではお子さまへの治療も可能ですので、ご相談ください。